月と星
部活後、アイツと一緒に帰る。
歩いていると、突然。
「私たちって、月と星だよね。」
「え?」
「月島と星野で、月と星。なんか運命だと思わない?」
「そうか?」
「うん。運命の友だよ。」
「どうしたの?」
「今日神谷先輩に告白したの。んで振られた。でもね、すっきりした。やっと長い片思いを終わらせられた。全部、早香のおかげだよ。」
「私、何もしてないよ。」
「でも早香のおかげで新しくスタートが切れる。ありがとう。」
アイツは私の方を向いて、言った。
「ずっと、友達でいようね。」
「…うん。」
空を見上げると、大きな満月の周りに無数の星が広がっていた。