月と星
「ありがとう。初めての公式戦だから少し緊張した。聞こえた。星野の応援の声。」
「またまた~、緊張なんてしてる感じじゃなかったじゃん。活躍しちゃってぇ。」
バシンと私の背中を叩く。
若干痛いんですけど。
他の1年が白い目で私達のことを見ている。
言いたいことあるなら言えばいいのに。
そう思って目を向けると、あわてて目をそらされる。
私は目付きが悪いらしく、見ただけで睨んでると思われることが多い。
「早香帰り支度終わった?一緒に帰ろー」
「うん。今終わったとこ。」
なんでアイツは私に関わってくるんだろう。
星野には結構人望がある。
私なんかといたら、星野まで株が下がるだろうに。