彼と、お花と、お仕事と。


お花屋さんの奥にある、おじさんとおばさんたちの家に上がり、リビングで少しだけのんびりしていた。


隣からは和さんの声が聞こえ、しばらくするとドアの鈴がなった。

「咲桜ちゃん、突然どうしたの?」

「あのさ、和さんってテレビ局から出演依頼とかきてるんでしょ?

なんで……受けないの?」

なんか、少し和さんの顔がひきつった。


訳でもあるのかな…

「だって……いろんな人がこのお店に来たら、おじさんやおばさんも、より大変になるし、咲桜ちゃんも…

ヤキモチ焼いちゃうでしょ?」

まぁ、そりゃあそうだけど……


多分、おじさんやおばさんに迷惑をかけないように、は本当かもしれないけれど、多分私のことは嘘だ。

そんなような気がする。なにか……



隠してる。


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