【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~
~♪~♪


お店に入ると聞きなれた音楽に、


暑い体を冷ますような冷風が吹き抜ける


「ふあーー生き返るーー!」


暑さから開放され、つい叫ぶ


「姫、うるせぇ…」


そう呟いた龍は気にしないとして。


カゴを持とうとするとサッと横から奪われる


…龍はぶっきらぼうだけどすごく優しい




…翔もみんなには優しいんだろうな


私に冷たいのはもちろんピアスのせいでもなくて



…なんか切ないな




「姫?具合わりい?」


そんな声が聞こえてはっとすると


そこには龍の顔がドアップで視界に入ってきた


「うわっ、大丈夫だから、さ


さっさと買い物して帰ろうか」


そう告げると


「あぁ。」


そう返した


いけないいけない、考え込んじゃダメ


心配かけちゃいけないからもっとぴしっとしなきゃね


かってに意気込んでアイスを選びに行った





「ありがとうございました~


またお越しくださいませ」


その声を背にドアの前に立つと熱風が襲う


「うっ…暑いね、早く帰ろうか」


「そうだな」


そして道を歩き始めたその時
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