【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~
「………ってぇ!」


ナギサはバッと顔を背けて私を睨む


私はニヤッと笑って


「ほら、元気でた。これで解決」


そう言うと


「ぜんぜん解決じゃねーし…」


言い方はぶっきらぼうだったけど


ほんの少しだけ笑っているように見えた


「それで、ナギサの話は?」


「あ、あぁ…」


ナギサは気まずそうに目を泳がせる



「………言いたくなかったらいいよ?」


「あ、いや、言う」


そう言ってしゃがみこむナギサ


え、これどうしたらいいの…?


とりあえず私も横に座ってみた



「俺…さ、お前のこと突き飛ばしたじゃん」


「うん、そうだね」


…いや、やってないとか言ったらボコすよ


なんて心の中で呟く


「あれは、過去を思い出したからで


…………………」



「え、ごめん、何?」


後半聞こえなかったんだけど…


そう言うと



ナギサはいきなり立ちあがって



「だから、突き飛ばしたのは過去を思い出したからで


べ、べつにお前が嫌いなんじゃないってことだよ!」



…顔真っ赤



「ナギサ、ツンデレだったの?」


「うるせぇよ!ちげぇから!」


「ははっ!それがツンデレ」


やばい、ほんとに笑えてきた


ナギサはチッなんて舌打ちしてるけどね
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