【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~
「うっわ〜満月」
時は流れて夏休み後半。
あれから、ほとんど私は家に帰らなくなった
つまりずっと倉庫にいる
「お、ちょー丸い
月の表面ってなんであんな平らなんだろーな」
窓に肘をついて月を眺めていると
蓮が横に来て言う
「え?月の表面はクレーターがあるからでこぼこ
…って学校で習わなかった?」
「はあ?んなわけねーだろ、
だってあんなに丸いんだぜ?」
「蓮ってバカだったんだね」
「あ!?紅愛てめぇー」
家にいる時よりも断然楽しい
みんなと毎日笑ってはしゃいで過ごして
一日はあっという間に過ぎていくんだ
「………ねぇ、紅愛ちゃん」
今まで本を読んでいた透真がふと呟く
「ん?」
なんか…ちょっと真面目な話?
「あ、ごめんね?
あのさ紅愛ちゃん今日カラコンしてる?」
カラコン?カラコンってあの目の色変わるやつだよね
「いや…してないけど…?」
「んーそっか、ありがとう。
邪魔してごめんね?」
透真はニコッと笑って読書に戻ってしまった