【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~
「私水着着る予定無いし着る気もないから!」


ちゃくちゃくと候補を決め手に取る透真をひっぱり言う


「あれ、言わなかったっけ?


明日みんなで海行くんだよ」












…はい?



「全く聞いてない…」



「ごめん、言い忘れちゃった」


そう言って呟く透真は悪魔に見えた


ぜったい確信犯だよね…。





「海、嫌い?」


不安そうに揺れる瞳、


そんな顔されたら


「き、嫌いじゃないけど…」


目を逸らして思わず言ってしまう


「そっか、じゃあよかった!」




そしてまんまと騙された私だった






結局私は黒い生地に紫の蝶が描かれたビキニになってしまった


まあ、私が買った訳じゃないんだけど…


透真はその他メンツと幹部の分を秒殺で決めた


私のを選ぶのにはかなり時間をかけたのに、ね。





「うーん、まだ11時だね


紅愛ちゃんお腹すいた?」


「…まだ空いてない」


まだ水着を根に持っている私は透真の後ろを歩いている


「紅愛ちゃん、パフェ食べる?」


「食べる!!」


「じゃあ行こうか」


けれどいつのまにかパフェ専門店の前に来ていて


あたかも入るのを知っていたかの様な感じ



…ほんと、透真って凄すぎ


そんなことを思いながらお店に入るのだった
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