「笑顔をくれた 」~ありがとうを伝えたい~
双子が生まれたと同時に家族が職を失い、光がだんだんと遠ざかっていった。

主人は、お店の片付け、病院通いと本当に休む暇がありませんでした。

「みんな大丈夫かな」

「美友は大丈夫かな」

「心南と心海は大丈夫かな」

病院にいる私は、心配する事しか出来なかった。

「今すぐにでも駆けつけたい」

「早く落ち着きたい」

そんな想いで自分を苦しめていた。

新しい命が2つも誕生し、喜ぶ事なのに、幸せな日々のはずなのに、笑えなかった。
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