「笑顔をくれた 」~ありがとうを伝えたい~

ふと我に返ると、赤ちゃんのことで頭がいっぱいだった。

「イヤだ、そんなの絶対にイヤだ」

私は自分を取り戻した。

「赤ちゃんも、4センチ5センチしかない小さな体で頑張って生きている、生きようとしている、私がこの子達を守らなきゃ」

そう強く思った。

もし流産してしまったら、確かに楽にはなれるかもしれない。
でも私はきっと、

「この子達を守ることができなかった」

「守ってあげられなかった」

「守ってあげる強さがなかった」

「頑張れなかった」

一生後悔することだろう。

その想いに苦しみ、もっともっと自分を責めてしまうだろう。
< 26 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop