「笑顔をくれた 」~ありがとうを伝えたい~
「1.5」

先生が小さい声で看護婦さんにつぶやいているのが聞こえた。

「えっ、何?」

私は何も聞けず、先生は部屋を後にした。

「子宮口が開いている?」

まさかとは思ったが、急にお腹が強く張り出してきた。

赤ちゃんの心拍の器械もつけたまま。

お腹の張りは強くなる一方で、気が付くと、5分置きに張るようになっていた。

急いで点滴の数値を強め、張りを何とか抑えようとしていたが、それはもう効かない状態にまでなってしまっていた。

もう止めることのできないこの状況、進む早さもあっという間でした。

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