七人のオオカミ★レイカ伝説~高校生活~
そう言って楓香は私に付き合ってくれた。
楓香と二人で他愛もない話をして10分くらい経ったと思う。

「お待たせして申し訳ございません。麗華様」

吾廉が現れた。

「いや、大丈夫だけど。吾廉、遅かったのね」

「はい。HRが長引いてしまったのと掃除でした」

「そっかそっか。お疲れ様。」

「ありがとうございます。あの…」

『そちらの方は?』と吾廉が私に訪ね、私の隣を見た。

「あ、私の友達の楓香。私に付き合って吾廉を待っててくれたの。」

「そうでしたか。初めまして、桜ノ小路吾廉です。麗華様と待たせてしまい、申し訳ございませんでした。」

「いえいえ!私が残りたくて残ってただけですから!」

「楓香様のお気遣いに感謝致します。」

楓香はおどおどしながら吾廉に一礼した。

「堅苦しいなぁ~吾廉は。」

そう言いながら私達に近づいてきた人。

「海翔さん!お疲れ様です。」

声の主を見つけると私は挨拶した。

「麗ちゃんもお疲れ~」

海翔さんは相変わらず軽い口調で挨拶してきた。

「え?もしかして麗ちゃんの隣にいる子って麗ちゃんのトモダチ?」

「そーですよ!」

「え、マジ?めっちゃチャラ!!…けど可愛いじゃん!」

海翔さんは楓香を見つけるとそう言って近づいた。

「いやいや、可愛いだなんて!」

楓香はそう言いながら珍しく照れていた。

「名前は?なんて言うの?」

「楓香です。多岐楓香と言います。」

「へぇー!じゃあ、フウちゃんだね☆」

「ふ、フウちゃん!?」

「呼びやすいよ。」

「は、はあ。」
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