七人のオオカミ★ﾚｲｶ伝説～高校生活～

海翔さんのペースに流されながらも楓香は会話の相手をしている。

「吾廉、海翔、何してんの？」

そう言いながらモッソモッソ歩いてくる人がいる。
誰だろう？と思いながらその人を見た。

「柿留さん。お疲れ様です。」

吾廉がそう呼んだ。

「吾廉、その人は？」

「あ、この方は私たちと同じクラスの柿留流唯«ｶｷﾄﾞﾒ ﾙｲ»さんです。」

吾廉にそう自己紹介された流唯さん。
黒と白のメッシュヘアでフワフワした雰囲気の人だった。

「柿留さん。こちらは私の仕える旦那様の娘様で神山麗華様と申します。」

「あぁ～。吾廉がよく話してるレイね。」

レイ！？

「柿留さん。その呼び方はご無礼だと申し上げましたよね？」

「呼びやすいよ。…てか、空が青いね…」

は！？…空は青いもんじゃ…
吾廉は海翔さんに私のことを話していたのと同じで流唯さんにも私のことを話していたらしい。
流唯さんにとっても私の名前は身近みたいな会話の仕方だ。
それにしても流唯さんは見た目と程遠く天然なところがあるみたい。

「よろしくお願いします。」

私は改めて流唯さんに挨拶をした。

「ん、誰？…あぁ～、レイか！」

そうです、そうです。
なんて思いながら温かい目で見守ってあげる。

「で？海翔のとこにいる子は？」

「おお！！流唯！！気付かなかったよ！この子は麗ちゃんのオトモダチ☆フウちゃんだよ！」

「ああ…いや、多岐楓香です！」

別に海翔さんが教えた名前は間違っちゃ…いるのか。
あだ名で教えちゃうんだ。海翔さん。
楓香が自ら自己紹介をすると流唯さんは頷いた。