秘密のドアが開く
そう聞いて保健室に来てみたけど


やっぱ邪魔なのかな


そう思いベット際にあるカーテンの前をうろついていると


「そこで何してんの?城ヶ崎」

!!!!


ばれてた?


「来てくれたんだありがとーー」


「た、倒れたって聞いて
一応同じ委員として...」


顔色....すごく悪そう


無理してたんだろうな



「カッコ悪いよなぁ
過労で熱出すとか」


「仕方ないんじゃない?
委員とバイトと両方じゃ
誰だって大変だと思うし...」



これじゃ、委員会やめるっていいにくくなっちゃった...


「じゃあ、これで...」


「ごめんな城ヶ崎」


え?

なんで、謝る



「城ヶ崎をクラスに溶け込ませるとか
楽しく笑って過ごしたいとか
全部俺発信なのに何もできなくて...」

そういう春川君の表情は見えなくて


私に背を向けてベットに横になってるから


「本当はさそーゆー楽しい思い出
俺が欲しかっただけなんだよね」


「俺んち進学できるかわからないから...」


.....


そう言うとやっと私の方を向いてくれて


相変わらず顔色悪いのに

「あとは城ヶ崎は美人だから
笑ったらどんなんかなーっていう下心」



「巻き込んでごめんな、城ヶ崎。」


.....謝らないでよ....


「な、なに言ってんの?下心とか...
委員の仕事は私の1人でも全然問題ないし?今は体調を....」


スーーッ


って寝てるし


汗すごいかいてるし


私は


この人に何ができるのだろう....


そう思い不意に手を春川君の方に伸ばした時。


「....何してるの?」

牧田さん....


「べ...別に委員の仕事でちょっと...
でも、寝てるみたいだし私はもう帰るから」


「えっ....」


わかってる


あの扉を開けるようなことはしない




でも、少しだけ


私が春川君にできること......




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