見つめられない
「いい機会じゃん。」

ん?ときゅうりの漬物を頬張る私。

「なにが?」

理解してないんですが。

「青木さんと一緒乗ってきなよ。」


ぶっ…。

「きったな!」

「ご、ごめん、唾液が」

飲み物だったら盛大に吹いてたわ。

食べ物飲み込んだあとでよかった…。

「ってか、無理だよ!

青木さんと一緒にとか…。」

「だって一緒の時間に一緒の車両のってんだからさ!距離縮めるいい機会じゃん!」

た、たしかに…

「でも、あたし、嫌われてるかもしれないし」

「嫌いなら
痴漢助けないでしょ」

…そうなのかな。
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