見つめられない
一人脳内パニックになっていると、

「いたっ!」

デコピンが飛んできた。

「俺を置いて脳内トラベラーしてんじゃねぇよ。
…いやならいいけど。

何となく中村さんって俺のこと避けてるような気もしてたんだけどさ。

一人で乗るの不安かなと思って。

ボディーガードいた方が乗りやすいでしょ。」

…わかってたんだ。

嬉しい反面、切なさも感じる。

あのことから、

必要以上に青木さんに首を突っ込むのをやめた。

必然的に、部署も違うから

あまり関わらなくなっていた。

それに便乗して

あたしは自分が傷つくのがいやで

青木さんのことに蓋をしたんだ。
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