見つめられない
どうしよう
嫌われた
会いたくない

ネガティブな考えで頭の中がぐるぐるいっぱいになる。

上手く呼吸ができなくて
ダメだとわかっていたけど
愛美にメールして来てもらった。

「ちょっ…歩?!」

ノックされてこそっと個室に愛美を引っ張りこんだ。

さすがに私のこの顔を見たらぎょっとしていた。

「…なにがあった?」

優しい愛美の口調に途切れとぎれにことを話した。






「…ははーん…」

涙は止まったけど
愛美の声で怒ってるのはわかる。

涙のかわりに背中に冷や汗が流れてる様な感覚がする。

まずい。

「…愛美。お願いだから怒んないで…
それに私が悪いの…。」

「はぁ?!」

さらに激怒する愛美さん。怖いです。

「…あのね。

私が浮かれてて気づかないのが悪いの。

ちゃんと気づいてればミスにはならなかったの。

青木さんにまた幻滅されちゃったな。」

ははっと渇いた笑いをすると、

怒っていた愛美は心配そうな顔をしていた。

「…歩。」

「この顔じゃいけないからさ、荷物持ってきてもらっていい?
こそっと早退するわ。」
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