見つめられない
「とりあえずさ、何から話せばいいかって俺も思ってて。中村さんも話すことない?」

…話すこと?何を話せばいいんだろうか。

「…今の聞き方はずるいか。

実はさ、新井さんと話したんだ。

今日中村さんどうしたのって聞いたら風邪で休みですって。

心配なら見に行ってあげてくださいって。

…ただ…中村さんを傷つけないでくださいって。」

愛美は話したんだって直感で感じた。

私を傷つけるために話したんじゃなく

乗り越えるために話したんだって。

「それでさ。…全部弁解になっちゃうんだけど…聞いてくれる?」

こくんと頷くと安心したように青木さんが話し始めた。
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