恋は盲目〜好きって言ってよ
恋は突然やってくる
なぜ、出会ってしまったのだろう
恋がこんなに幸せで苦しいものなんて知
らなかった
あなたしかみえない
私の恋は、どこへ向かっているの
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2ヶ月の前のあの日
いつものように仕事を終えて駅に向かい
家路に向かう電車に乗り込むまでは、今
までと何も変わらない日常。
だけど、その日は…
電車が到着すると、疲れた足を休めたく
て隅に空席を見つけると壁に寄りかかる
ように座りこんでしまった。
視線の隅に1人の男性が隣の車両から歩
いて来るのが見えた。空席を探している
のだろうと思って見ていたら、なぜか私
の真横に腰を下ろした男。
わざわざ、奥まで来なくても空いている
席はあるはずなのに…
疑問に思った瞬間、もぞもぞとお尻に何
かが触った。
ビクッと体が反応すると動きは止まるが
、また動き出す。
隣の男性からは、いやらしい息づかいが
聞こえてきてニヤニヤとしていて気持ち
悪い。
これって…
(チカン⁈) だよね⁇
逃げようにも、体が硬直して動かないし
声も出ない。
「……………」
やだ…どうしよう…
「おじさん、その手、チカン行為になり
ますよ」
目の前にあらわれた男性は、低い声で威
圧的に隣の男に話かけていた。
助すかった…
「なんだ君は、私が彼女に触ってたと言
いたいのか⁈」
「違うんですか⁈」
隣にいた男は周りの乗客達の冷たい視線
に耐えきれず逃げようと立ち上がるが、
背の高い彼に肩を捕まれ顔を真っ赤にし
て大声を出している。
そんな男を無視して
「君、大丈夫⁈車掌呼んで来ようか?」
「………」
彼は、怯えている私に優しく声をかけて
くれた。
お礼を言おうと慌てて立ち上がるが体が
震えていてバランスを崩した瞬間、男性
の手が私の体を支えてくれた。
その隙に、逃げ出すチカン。
「おい、待てよ」
追いかけようとする彼にしがみついてい
た私のせいでチカンをしてた男を逃がし
てしまった。
「私は大丈夫です…」
顔を上げると目の前には目力のあるキリ
ッとした瞳。鼻筋の通った高い鼻に形の
整った魅力的な薄い唇が目の前に。
その瞳に引き寄せられるて、魅力的な唇
にキスをしたい…そう思ってしまった瞬
間
「ずいぶん、積極的だね。助けたお礼に
キスでもしてくれるのかな?」
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