姫 ~なくてはならないもの~





 驚きのあまり立ち上がる。


 周りにいる人みんなから視線を浴びる。



 は……恥ずかしい!!



 もういいよ。さっさと済ませよう。


 とりあえずこの場が終わったらあとで姫なんて断ればいいんだ。




 そもそも私なんかがそんな大層な役を出来るわけがない。






 台まで急いで走って駆け上がる。








「こいつ、今日から橘(うち)の姫だから」








 台にあがった私の肩に手をおいたなっちゃん。


 じょ……女子の視線が怖い。











「明日あたりに1年の投票あるから誰に投票するか考えとけよ。
 じゃー会長からの挨拶終わり。お前も、もう戻って良い」











 堂々と降りて行くなっちゃんとは違い私はそそくさと目立たないように台から降りた。



 席に戻るまでに浴びた視線が忘れられない。





 ……私の人生、どうなっちゃうの?!





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