姫 ~なくてはならないもの~
「みんな席に着け―」
「ほら、さつき。先生来たよ」
「んーっ……。もうちょっと寝たい……」
後ろの席のユイに椅子を蹴られて飛び起きる。
先生男の先生かあ、まあ先生に興味はないけどね。
先生はプリントを数枚配布して
「今日はもう帰って良し。自己紹介とかお前ら各自でやれ。
明日は学級委員決めるから考えとけよー。じゃ、解散」
適当な先生だなー。
てか私先生の名前すら知らないんですけど。
良いのかそんなんで。
なんて思いつつ、周りのクラスメイトと同じく私も帰る準備をする。
ユイはクラスメイトと喋っていたから、一人教室を後にした。