姫 ~なくてはならないもの~
私、姫なんかなれませんから。
そんなこんなで放課後になった。
「学級委員長からなー。推薦だろうが立候補だろうがなんでもいい。早く帰りたかったら早くきめろ」
先生が慣れた手つきで黒板に学級委員長と書いた後
どかっと椅子に座って足を組んだ先生。
……偉そうだな。
学級委員長かあ、私には何の関係もなさそう。
そういうのってちゃんとしたこうガリ勉系の人がやるっしょ。
「せんせー。私宝生さんが良いと思いまーす」
……は??
私を推薦した女の顔を見ると、つんっと逸らされてしまった。
『それにこのままじゃ女子も黙ってないし……』
ユイの言った意味がようやくわかった。