姫 ~なくてはならないもの~







「じゃあ女子はユイ……、坂本さんで!男子は~……」






 男子の顔を見る。


 見事にみんな顔を背けた。


 だ………だよね~。








「てかもう新くんでよくなぁ~い?」
「さんせー。新くん早くしたいんでしょぉ??やってよぉ~?」

「はー?んなめんどくさ………」










 さっきの3人組が語尾に小文字ついてそうな口調で大野新に話しかける。






 もうこのチャンス他にない。


 ごめんなさい、大野新……。









「じゃあ、男子は大野くんにお願い……しますっ」




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