姫 ~なくてはならないもの~
「はあ?っざけんなよおい」
「ごめんなさいごめんなさい。でもだって他にやってくれる子いないし……」
大野新が机をがんっと蹴飛ばす。
怖い怖い怖い。だから不良とかやなんだよ~。
「あ、なつき。私黒板に書くね」
困っていた私を助けるためかユイが席を立って私のところに来てくれた。
ありがとうユイ。
ユイが綺麗な字で、副委員長坂本由衣香と書いた。
「えーっと、大野くん?ってどうやって下の名前なんていうの?」
「俺やんねーっつーの」
「新、委員長困ってんだろ。やれよ」