姫 ~なくてはならないもの~








 鈴森さんが私の前にあった机にプリントを置いた。



 これは私のぶん、ってことなのだろうか……。



 鈴森さんの顔を見ると一瞬目があったが、すぐ逸らされてしまった。







 とりあえずプリントに目をやる。



 生徒会の組織図が載っていた。


 うちの学校のは勿論、柊や楓、桜、椛のものまで。


 へえ、柊は男子校だから、桜と手を組むのか。












「君たちを呼んだ理由は大体察しがついているだろうけど、生徒会に入るものを決める」











 相沢さんの声で、少し室内がざわめいた。









「今ここには10位以内に入ったもののみがいる。
 まず1位になった新。昨日話した通りお前は生徒会確定だ」











 相沢さんに見られた大野くんは


 めんどくさそうにあくびをして









「へいへい」








 と返事をした。






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