姫 ~なくてはならないもの~
「それから残りのものについてだが。
ここで生徒会に入りたいやつは残れ。
そいつは、俺たち2年をと投票を行う。
他のものは帰ってよし」
1年のみんなは、少し躊躇いつつも
2年生には勝てないだろうということで
そそくさと部屋をあとにした。
「委員長サン、姫、頑張ってね」
ひらひらとでを振って最後に出て行く大谷くんと大野くん。
「宝生さんも、教室に戻って良いよ?」
「は、はい!!」
「あ、あと……」
相沢さんの手が私の頬にかすかに触れた。
ただそれだけなのに私は頬を熱くする。
「ご飯粒、ついてたよ?」
そう言って指に付いた米をぱくっと食べた相沢さん。
恥ずかしさMAXの私は逃げるように生徒会室を後にした。