姫 ~なくてはならないもの~
体育館につくと、もうほとんどの生徒がそこにいて
どうやら私たちのクラスが最後だったみたい。
そう言えば、相沢さんや桐生一輝、鈴森さんやなっちゃんはどのクラスなんだろう
と思って2年生の列を見る。
今までのを見た限り、女子の視線が集まってるクラスだろうから
見つけるのはそんなに難しいことじゃないと思ったんだけれど……
なかなか見つからない。
「おっかしーな……」
「どしたのー?」
きょろきょろしていた私を不思議に思ったのかユイが声をかけてくれる。
「んーや、なっちゃんたちいないかなーって」
私がそう言うとユイもきょろきょろし始めた。
「そうだねー、確かにいない、かも」