姫 ~なくてはならないもの~

私の努力不足です








 それから1週間くらい。




 あの自己紹介以降、1度も生徒会室には行っていない。




 私は平穏な日々を送っていた。




 ……ある一点を除いては。













「またか……」










 げた箱を開けると数え切れないほど入っている紙くず。




 そのほとんどは『姫をやめろ』とか『生徒会に近づくな』とか。






 最初の方は心も少し痛んだけれど、



 もうほとんどは読まずにゴミ箱に捨てている。










「引き受けた以上、しょうがないよね」









 なんて自分に言い聞かせる。



 呼び出されないだけましだって思うしかない。




 だけど、そんな考えは儚く壊されてしまった。







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