姫 ~なくてはならないもの~





「えと、あ、あの、そ、それは無理……です」










 沢山噛んじゃったけど、ちゃんと言えたっ……!



 そう感動していた時、ぐっと胸元が苦しくなった。











「やめろっつってんの。わかんない?」

「生徒会の皆さんだって嫌がってる子を無理やりやらせはしないわ」

「大体どんなやり方で入ったんだか。私たちがどんなに頼んでも駄目だったのに……」










 取り巻きたちが騒ぐ。



 無理やりやらせはしないって、私脅されたんだけど……。






 絶対に、絶対に退学だけにはなるわけにはいかない。


 








「納得がいかないなら殴っても良いです。
 だから、姫だってこと、認めてください―――……っ!」











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