姫 ~なくてはならないもの~






   ・





 クラス、ユイと一緒だといいけど。



 あ、ユイって言うのは私の中学からの大親友だよ!





 宝生宝生っと、あ、A組だ!


 なんかAって一番って感じがして嬉しいな!



 なんて、るんるん気分で教室に向かった。













「あ!さつきっ!こっちこっち!」












 A組の教室に入ってすぐ声をかけられた。



 ユイだ。ユイと同じクラスなんだ!



 自分の名前しか探していなかった私は、


 ユイと同じクラスだとわかって思わず抱きついた。











「よかったあ、おんなじクラスで」
「もーさつき遅いから休みかと思ったよー」











 ほっぺたをいっぱい膨らませるユイ。


 あ、因みにユイっていうのはあだ名で、本名坂本 由衣香(サカモト ユイカ)。


 ユイのほっぺたを私は掴んだ。











「ごめんごめん、なっちゃんと会ってて」

「なっちゃん?って幼なじみの人なんだっけ?」

「うん、そうそう。なっちゃんなんか不良になっちゃっててさ~……」










 と、さっきあったことをユイに一通り話す。











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