ねこにごはん【完】
今日は風が少なく気温も暖かいし、日向ぼっこには最適な天候だ。
心地良さそうに目を閉じた菊地原くんの頭を撫でてやると、彼の口からこんな言葉が漏れた。
「お母さんってこんな感じなのかなぁ……」
私は思わず首を傾げてしまった。
ゆっくりと瞳を開けた菊地原くんは私のその仕草に応えるかのように続ける。
「ボクんち母親いないからさ~」
「え?」
「小さい頃病気で死んじゃったんだぁ」
……そうだったんだ。
初耳な情報に、お弁当が無かったのはそのせいかと納得がいった。
菊地原くんが人懐っこくて甘えん坊なのは、お母さんの温もりを知らずに育ったからなのかな。
なんだか辛いことを思い出させちゃったようで申し訳なさが込み上げてくる。
しかしばつの悪い顔をする私を見て菊地原くんは、
「やだなあ、そんな顔しないでよ〜」
そう笑いかけてくれた。
心地良さそうに目を閉じた菊地原くんの頭を撫でてやると、彼の口からこんな言葉が漏れた。
「お母さんってこんな感じなのかなぁ……」
私は思わず首を傾げてしまった。
ゆっくりと瞳を開けた菊地原くんは私のその仕草に応えるかのように続ける。
「ボクんち母親いないからさ~」
「え?」
「小さい頃病気で死んじゃったんだぁ」
……そうだったんだ。
初耳な情報に、お弁当が無かったのはそのせいかと納得がいった。
菊地原くんが人懐っこくて甘えん坊なのは、お母さんの温もりを知らずに育ったからなのかな。
なんだか辛いことを思い出させちゃったようで申し訳なさが込み上げてくる。
しかしばつの悪い顔をする私を見て菊地原くんは、
「やだなあ、そんな顔しないでよ〜」
そう笑いかけてくれた。