ねこにごはん【完】
「お疲れさまでしたー!」
「うん、お疲れ様!気をつけてねー」
元気よく挨拶して帰っていく後輩に笑顔で返す。
うちの部はみんな仲が良くて非常に居心地が良い。
部活に来れば、憂鬱な気持ちも少しは和らぐ。
時折菊地原くんの顔が脳内をよぎり、ボールの軌道が狂うこともあったけれど。
本来ならば割り切って集中したいところなのに、それができないのは私がまだ子供という証だろうか。
帰りにコンビニに寄って軽食を買って行きたいという友人と、玄関で靴を履き替えて外に出る。
ここ最近、すっかり日が落ちるのが早くなってしまった。
秋は昼間と夜間の気温差も激しく、汗をかいたあとというのもあり、衣服を吹き抜ける冷たい風には身震いしてしまう。
「福松、ちょっといいか」
薄暗い道を歩いて校門へ向かう途中、奈良くんに声をかけられた。
私は何事かと不安になったけど、そのあとの発言ですぐに疑問は解消された。
「菊地原がお前に話があるんだとよ」
ほら、とを引っ張れて奈良くんの後ろから出てきたのは菊地原くんだった。
久しぶりに近距離で見たその姿に心臓が跳ねる。
「うん、お疲れ様!気をつけてねー」
元気よく挨拶して帰っていく後輩に笑顔で返す。
うちの部はみんな仲が良くて非常に居心地が良い。
部活に来れば、憂鬱な気持ちも少しは和らぐ。
時折菊地原くんの顔が脳内をよぎり、ボールの軌道が狂うこともあったけれど。
本来ならば割り切って集中したいところなのに、それができないのは私がまだ子供という証だろうか。
帰りにコンビニに寄って軽食を買って行きたいという友人と、玄関で靴を履き替えて外に出る。
ここ最近、すっかり日が落ちるのが早くなってしまった。
秋は昼間と夜間の気温差も激しく、汗をかいたあとというのもあり、衣服を吹き抜ける冷たい風には身震いしてしまう。
「福松、ちょっといいか」
薄暗い道を歩いて校門へ向かう途中、奈良くんに声をかけられた。
私は何事かと不安になったけど、そのあとの発言ですぐに疑問は解消された。
「菊地原がお前に話があるんだとよ」
ほら、とを引っ張れて奈良くんの後ろから出てきたのは菊地原くんだった。
久しぶりに近距離で見たその姿に心臓が跳ねる。