ねこにごはん【完】
「菊地原くんのことちゃんと一人の男の子として好きだよ」
「え……」
少しだけ身を離して正面から向き合った菊地原くんは、充血した瞳で私を見つめた。
私はやんわりと微笑みかける。
「だから、またお弁当、」
「あー!待って!それはボクのセリフだから言わないで!」
急に発言を遮られた私はキョトンとしてしまう。
そんな私をよそに、菊地原くんは自分の鞄の中を漁って何かを取り出した。
可愛らしい水玉柄の紙袋を手渡してくる菊地原くんに首を傾げながら自分を指差すと、こくりと頷かれた。
どうやら私にプレゼントということらしい。
受け取ったそれの中を遠慮がちに覗いてみた私は、小さく声を漏らしてしまった。
いつしか菊地原くんと雑貨屋に行った時見つけた、あの猫の形をしたお弁当箱が入っていたからだ。しかも白黒の二種類。
感極まって目の奥が熱くなるのを感じながら視線を送ると、菊地原くんは照れ臭そうに笑った。
「またボクにお弁当を作ってきてくれませんか?」
返す言葉に迷いはない。
「喜んで」
「え……」
少しだけ身を離して正面から向き合った菊地原くんは、充血した瞳で私を見つめた。
私はやんわりと微笑みかける。
「だから、またお弁当、」
「あー!待って!それはボクのセリフだから言わないで!」
急に発言を遮られた私はキョトンとしてしまう。
そんな私をよそに、菊地原くんは自分の鞄の中を漁って何かを取り出した。
可愛らしい水玉柄の紙袋を手渡してくる菊地原くんに首を傾げながら自分を指差すと、こくりと頷かれた。
どうやら私にプレゼントということらしい。
受け取ったそれの中を遠慮がちに覗いてみた私は、小さく声を漏らしてしまった。
いつしか菊地原くんと雑貨屋に行った時見つけた、あの猫の形をしたお弁当箱が入っていたからだ。しかも白黒の二種類。
感極まって目の奥が熱くなるのを感じながら視線を送ると、菊地原くんは照れ臭そうに笑った。
「またボクにお弁当を作ってきてくれませんか?」
返す言葉に迷いはない。
「喜んで」