ねこにごはん【完】
*
「佳苗~!お昼ご飯食べよぉー!」
四時間目の授業を終えた私達の教室に飛び込んできた拓実くんの声が、辺り一帯に響き渡った。
私もクラスメイトのみんなも、もう慣れたといった様子で笑いを零す。
教室を出ていこうとする先生にぶつかりそうになったのを、すんなりとかわした拓実くんは、私のもとへ駆けてくるなり勢いよく抱きついてきた。
危うく椅子に座ったまま背中から倒れそうになったけど、気を利かせてくれた友人に支えられ持ちこたえる。
「相変わらず菊地原は佳苗ラブだね~」
「ボク佳苗のこと好き過ぎて毎日幸せだよぉ」
「はっ、ここまで堂々とノロケられると、聞いてて逆に気分良いわ」
拓実くんと私を交互に見てニヤニヤする友人。
拓実くんがこんなだから、私達の関係はあっという間に学年、そして校内中に広まってしまった。
教室移動のために他学年の廊下を歩いていても指をさされることがしばしば。
庭に移動するまで拓実くんと一緒に歩いている状態であれば尚のこと、思春期真っ盛りな生徒達の注目の的とされる。
「佳苗~!お昼ご飯食べよぉー!」
四時間目の授業を終えた私達の教室に飛び込んできた拓実くんの声が、辺り一帯に響き渡った。
私もクラスメイトのみんなも、もう慣れたといった様子で笑いを零す。
教室を出ていこうとする先生にぶつかりそうになったのを、すんなりとかわした拓実くんは、私のもとへ駆けてくるなり勢いよく抱きついてきた。
危うく椅子に座ったまま背中から倒れそうになったけど、気を利かせてくれた友人に支えられ持ちこたえる。
「相変わらず菊地原は佳苗ラブだね~」
「ボク佳苗のこと好き過ぎて毎日幸せだよぉ」
「はっ、ここまで堂々とノロケられると、聞いてて逆に気分良いわ」
拓実くんと私を交互に見てニヤニヤする友人。
拓実くんがこんなだから、私達の関係はあっという間に学年、そして校内中に広まってしまった。
教室移動のために他学年の廊下を歩いていても指をさされることがしばしば。
庭に移動するまで拓実くんと一緒に歩いている状態であれば尚のこと、思春期真っ盛りな生徒達の注目の的とされる。