白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
「あ~、今日もバイトかぁ。暑いけど、頑張らなきゃな~」
ハルが、まだあたしの机にお尻を乗せたままため息交じりに言った。
そう言えば、この前コンビニのバイトを始めたって言ってたような……。
「ねぇ、なんで急にバイトなんて始めたの?」
あたしがハルに聞くと、ハルは首を傾げ、「欲しいものがあるから?」と言った。
「やりたいこともあるし、ヒマだし?」
バイトかぁ……。
あたしもやってみたいけどな……。
でも、全く経験ないから不安だし……。
バイトをして、柊の1月の誕生日までにお小遣い溜めたいし……。
約2年ぶりくらいだもん。
柊に、誕生日プレゼントあげられるの。
もう高校生だし、少しはいいものをプレゼントしたい。
あの頃は、手編みのマフラーだったし。
いつも寒そうに首を縮めてるくせに、マフラーをしてなかったから。
下手くそなマフラーをあげたんだっけ。
それでも、喜んでくれてたよね……。
今年は……。