白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
いつもふざけているハルから真面目な話しが出てきて、正直驚いて、自分だけがポツンと置いて行かれたような気分になった。
考えてなさそうで、きちんと将来のことを考えてたんだ。
あたしは、どうしたい?
就職? 進学?
でも、進学するったって、どこに?
大学? 専門学校?
全く考えたことなんてなかった。
3学期になれば、進路希望調査だって回ってくるのに……。
マキも、柊も、きちんと将来について考えているのかな……。
あたしは全ての補充を終え、次の仕事に移ろうと空になった段ボールを片付け別の段ボールを取りに移動した。
いくつも積み上げれた段ボールを手にして、持ち上げようとしたけど、位置が高いのと少し重たいのでなかなかうまく持ち上げられない。
両腕に力を入れて持ち上げようと再挑戦した、その時……。
「何やってんだよ。 これは俺が持ってくから、篠原はそこで補充して」
あたしの横からサッと段ボールを持ち上げてくれたハルが、口角を引きながら、次の指示を出してくれる。