白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
ハル……。
こんなに頼りがいがあるなんて……。
何だか意外で、カッコいい。
学校以外で見るハルはとても大人っぽくて、男らしく見えた。
あたしより背が高くて、力強くて、不安を取り除いてくれて。
今まで気づかなかったハルのいい部分が、どんどん見えてくる。
そういう点では、バイト、初めてよかったのかもしれない。
ハルとの友情が、また少し深くなった気がしたから。
「ハル」
「うん?」
「ありがとう」
あたしが言うと、ハルは段ボールを持ちながら一瞬驚いたように目を丸くしたけど、すぐに笑顔になった。
「どうしたんだよ、急に」
「ううん。ただ、あたしのことを助けてくれるから、嬉しくて」
ハル嬉しそうに笑ったあと、段ボールを目的の場所に下ろし、あたしを見下ろした。
「俺は、これからもずっと篠原を助けてやるつもりだよ」
「…………」