白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
柊と見上げた今日の空は、あたしにとって、最高の宝物だ。
ふと、視線を感じて隣を見上げる。
美しい花火に照らされた柊のキラキラの瞳が、あたしを見ていた。
柊の瞳に捕まって身動きが取れない。
次々と花火が打ち上げられる中、しばらくあたし達は見つめ合っていた。
柊がなにを思っているのかはわからない。
だけど、この瞬間がとても幸せで、花火が夜空で弾けるたびに、あたしの気持ちも大きく弾けた。
好き、好き、好き。
伝えられないけれど、あたしの気持ちを代わりに伝えてくれるみたいに、花火が大きく花咲く。
恋の花火。
あたしの気持ち。
夜空で上がった大きな花火が、柊に注がれますように。
あたしの、“好き”だという気持ちも込めて。