白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
ハルがあたしのおでこに手を近づけてきて、前髪を少しずらして熱をはかるように手を当ててきた。
こういうことは慣れてないから、少しドキリとしてしまう。
「う~ん……。今のところ熱はないみたいだけど」
「だ、大丈夫だよ!! ただ喉が痛いだけ!! 帰ってうがいしてよく寝たらすぐに治るから」
あたしはハルにときめいたことに戸惑い、目を逸らして早口で言った。
とにかく、今日は早めに帰って寝ようかな。
ハルには大丈夫だって言ったけど、正直、ちょっと怠い。
変な寒気もするし、もしかしたら熱が上がるかもしれない……。
あたしはみんなより少し早めに帰らせてもらい、シャワーを浴びて少し台本を読み、横になった。
一応、風邪薬も飲んだ。
このまま寝れば、きっと大丈夫だと思うんだけど……。