白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
「だけど、そろそろみんなにも話しておいたほうがいいんじゃないのか?」
「…………」
変な、胸騒ぎがした。
「あと2ヶ月だ。どうする? HRの時間にでも報告するか? 転校のこと」
バタン……っ!!
思わず、日誌を廊下に落としてしまった。
乾いた日誌の音が、廊下中に響き渡る。
……転校?
今、先生、転校って言った……?
え……なに……?
柊、また転校するの?
また……?
せっかくこの町に戻ってきたのに……?
うそ……。
あたしは震える息が職員室の中まで響かないように、口を押さえてそのままその場を走り去った。
廊下を走る足が震える。
寒いからじゃない。
ショックで……。