白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
好きで好きで、大好きで。
だけど、好きって気持ちを封印して、必死に友達になろうと頑張ってたのに……。
それなのに、また転校だなんて……。
あんまりだよ……。
あたしは、教室に走り込み、自分の机に手をついて項垂れて泣いた。
誰もいない教室。
外では雪が深々と降り積もり、冷たい音で風が鳴く。
ガタガタと窓が揺れ、悲しさを倍増させる。
冬なんて大嫌いだ。
いい思い出なんてひとつもない。
冬は、あたしに別れだけを運んで来る。
冬なんて……。