白い恋の結晶~キミへと続く足あと~


好きで好きで、大好きで。


だけど、好きって気持ちを封印して、必死に友達になろうと頑張ってたのに……。


それなのに、また転校だなんて……。


あんまりだよ……。


あたしは、教室に走り込み、自分の机に手をついて項垂れて泣いた。


誰もいない教室。


外では雪が深々と降り積もり、冷たい音で風が鳴く。


ガタガタと窓が揺れ、悲しさを倍増させる。


冬なんて大嫌いだ。


いい思い出なんてひとつもない。


冬は、あたしに別れだけを運んで来る。


冬なんて……。



< 250 / 297 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop