白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
「関係、あるよ……」
二度目の声は、とても静かで優しかった。
「関係大アリだよ」
キッと、あたしを睨むように見るハル。
「関係って……なんの?」
あたしが困ったように笑いながら言うと、ハルはムッとした表情で少し前に出てきた。
「好きなんだよ!!」
「…………」
あたしは、ポカンと口を開ける
さっき、靴箱での会話が蘇る。
あまりのショックな出来事に、忘れてた……。
「好きなんだよ、篠原のことが!! ずっと好きだったんだよ!!」
どう……返事をしたらいい?
ハルが、あたしを好きって……。
直接言われると、どうしたらいいのか、わからない……。
ずっと、友達だったから……。
ハルのことを、そういうふうには、見たことがなかったから……。
「……ご、ごめん」
ハルの目を見ることが出来なかった。
足元に視線を落とすと、あたし達の足跡がたくさん出来ていた。