白い恋の結晶~キミへと続く足あと~


あたしと目が合うと、ハニカミながら笑って、あたしにも早くシャーペンを持てと顎で指してきた。


カリカリカリと無言でシャーペンを走らせて、時々目を見合わせて頬笑みあう。


古賀くんが勉強してる姿を見るのは、初めてだ。


外の空気は冷たいけど、教室の中はふたりの体温で温かい。


窓が白く曇り、淡い午後の光が教室に差し込んできた。



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