白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
「ちょっと!! 置いてかないでよ!!」
「知るか!! 走れ、篠原!!」
「ちょっとハル~!! 待て~!!」
ハルの背中を追って走る。
あたしの黒のセミロングの髪が、走る風に後ろに靡く。
ハルは走りながら何度も振り返り、笑いながらあたしの位置を確認する。
あたしは必死で走ってるのに、ハルは手招きをしながら身軽に走っていた。
柊と離れ離れになって2度目の春。
高校2年。
新しい1年のスタートだ。