白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
「今ので、体重が5キロは落ちたかもな。俺のおまじない?のおかげで」
“おまじない?“の部分を強調して肩を上げながら言ったハルを見て、あたし達の後ろから着いてきていた柊とマキが目を見合わせて苦笑していた。
「ガキかよ」
柊が、眉を寄せて呆れたように笑う。
体育館に集合すると先生から軽い説明があり、その後すぐに、身長・体重・視力検査が体育館で行われた。
5組はまず身長からだ。
先生から配られた記入用紙を手に持って、男子から順に縦一列に並ぶ。
「ねぇ、雪羽」
あたしの前に並ぶマキが、あたしを振り返る。
あたしが「うん?」と眉を上げると、マキは少し話しにくそうに唇を噛んだ。
「あ~いや……何て言うかさ……」
「急になに? どうしたの?」
そんなマキの表情を見て、あたしは眉間にシワを寄せて小さく笑う。
「何で、聞かないの?」