白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
「あたしも身長伸びてましたけど」
「え~!? マジで!? 羨ましい」
「俺も伸びてた」
「ハルも!? 嘘だ‼ 何センチ!?」
「俺175」
175とか、去年より5センチも伸びてるじゃん……。
あたしだけなの?
身長止まったの……。
悲しい……。
どうせ、あたしはチビですよ~だ……。
「プッ……またいじけてるし」
柊が用紙で口元を隠して吹きだす。
「別にいじけてなんて」
「そう言えば、数学のテスト、何点だったの?」
今全く関係のない事を柊に聞かれ、ムスっと目を細めて柊を見上げる。
「ダメだったってわかってて聞いてるでしょ? 柊はいつもそうだから」
柊がこういう質問をしてくる時は、大抵、あたしをからかう時だ。