白い恋の結晶~キミへと続く足あと~


「ねぇねぇ、ソフトクリーム食べようよ!!」


あたしの隣を楽しそうに歩くマキが、テンション高めに言った。


「うん!! ここに来たら、まずはソフトクリームだよね!!」


あたし達は大きく頷き、売店へ急ぐ。


ここの牧場はソフトクリームがとてもおいしいと評判なんだ。


濃厚でなめらかで。


旅行客も、必ず食べてるみたいだし。


ここでしか食べることのできない、貴重なアイス。


あたし達はアイスを歩きながら食べ、柵の向こうで野放しにされている牛を見たり羊を見たり、牧場に来てみたら結構楽しい事ばかりではしゃぎまくりだった。


楽しい時間はいつもあっという間に過ぎてしまうから不思議だ。


まだ少ししか牧場内を見て回っていないのに、もうお昼。


あたし達は芝生の木陰を探して、そこでお弁当を広げた。


マキの持って来てくれた、可愛い猫のイラストのシートの上に4人座る。


4人座るには少し小さいけど、お弁当がシートの上に乗っていればそれでいい。




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