LOVEPAIN
「べつに、
嘘じゃねぇ~なら
いいじゃんかよ?」
篤も成瀬に加勢するように、
旦那さんに近付いて行く
「ちょっと、なんなのよ貴方達は!
警察呼ぶわよ!」
奥さんは庇うように、
旦那さんの横に立った
「だから、嘘じゃないなら殴らないって」
そう言って頬を緩ませる成瀬に、
見ているだけの私迄
ゾクリと恐怖を感じる
「嘘付いていたって謝るなら、
今だけだけど?」
軽く握った成瀬の拳から、
パキッ、と指の間接が鳴る音が聞こえる
その音は、殴りたくてうずうずしている、
そんな風に
聞こえてしまう