LOVEPAIN

「べつに、
嘘じゃねぇ~なら
いいじゃんかよ?」


篤も成瀬に加勢するように、
旦那さんに近付いて行く




「ちょっと、なんなのよ貴方達は!

警察呼ぶわよ!」


奥さんは庇うように、
旦那さんの横に立った




「だから、嘘じゃないなら殴らないって」


そう言って頬を緩ませる成瀬に、

見ているだけの私迄
ゾクリと恐怖を感じる




「嘘付いていたって謝るなら、

今だけだけど?」


軽く握った成瀬の拳から、

パキッ、と指の間接が鳴る音が聞こえる


その音は、殴りたくてうずうずしている、

そんな風に
聞こえてしまう


< 146 / 478 >

この作品をシェア

pagetop