LOVEPAIN

「――いや、広子ちゃんのスカートが折れていて、
それを直してあげようと。

だから、誤解されたかな?って思ってた。

広子ちゃんが急にそんな事言うから、

ついつい
嘘付いてしまって」


ごめん、と
旦那さんは私を見て、

無理矢理に笑顔を作る




「こいつに、
今からする事を黙ってろって渡した千円は、

なに?」


成瀬は答えろ、と
言うように、

旦那さんを睨んだ




「それは……。

それは、その……、
えっと」


旦那さんは困って目を泳がせ、

冷や汗迄かいている




「なぁ、これやるから、今から俺がお前にする事を黙っててくれないか?」


成瀬はスーツのズボンのポケットから長財布を取り出し、

さっと万札を何枚か
取り出してみせた



1、2、3、4、5万円有る…


私はそれを
目で数えてみた
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