LOVEPAIN


「家族や恋人どちらも違うけど、

俺は関係なくない」


成瀬のその言葉に私の胸が強く鼓動を打つが、

すぐにそれを信じてはいけないと疑心が湧く



なのに、私の肩を抱く成瀬の腕の重みや温もりに、

余計に涙が溢れた




「ババア、お前もこいつの事を娘みたいに思っているなら、

少しはこいつの言ってる事を信じろよ。

どうせ、他人のペットか何かを可愛がるような無責任な感覚だったんだろ?

そんな軽い気持ちで、
こいつが自分の娘みたいなもんだとか、

重い台詞吐くな」


成瀬のその言葉に、
奥さんは言い返せず俯いている



それは何処か悔しそうに見えて、

この人の本性が
見えたような気がした




「おっさん、こいつを抱きたかったら千円とかはした金じゃなく、

最低でも一千万円くらいは用意しろよ」

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