LOVEPAIN
「いや、俺もこいつが
一千万円はないと思います!
吹っ掛け過ぎです。
成瀬さん、それ迄けっこう良い事言ってたのに、
それで台無しっすよ!」
横で聞いてた篤も黙ってられないと言ったように、
割り込んでくる
「篤、お前は関係ないだろ!」
成瀬はそう言うと、
その不機嫌さを八つ当たりでもするように、
原夫妻を睨んだ
「殴られた事を訴えたいなら、ご自由に。
その代わり、俺は酌量を得る為にあんたがこいつにした事を警察に言うし、
なんなら、あんたの会社や近所にも言うつもりだし」
「――すみませんでした」
ぽつり、と消え入りそうな声で、
旦那さんはそう口にした